砂ずりってどこの部位?人間にはないって本当!?
2025/03/16
焼鳥屋のメニューを眺めていると、必ず目にする定番メニューの一つ「砂ずり」。
その独特のコリコリ、シャクシャクとした食感にやみつきになる方も多いのではないでしょうか?
多くの方が一度は食べたことがある部位ですが、「砂ずり」が実際に鶏のどこの部位なのか、詳しく知っている方は意外と少ないかもしれません。
今回は、そんな「砂ずり」の部位や役割について詳しくご紹介します。
焼鳥をより楽しむために、ぜひ最後までお読みください!
目次
「砂ずり」とはどこの部位?
「砂ずり」は、鶏の砂嚢(さのう)と呼ばれる部位です。
砂嚢とは、鳥類が持つ消化器官の一つで、胃の一部にあたります。
鳥類には人間と違って「胃」が2つ存在しており、以下のような役割があります。
◼︎ 腺胃(せんい):食べ物に消化液を分泌して柔らかくする役割
◼︎ 砂嚢(さのう):消化液で柔らかくなった食べ物をさらに細かくすり潰す役割
「砂ずり」はこの砂嚢のことで、食べ物を物理的に細かくすり潰すための強靭な筋肉で構成されています。
そのため、筋肉質で独特のコリコリとした食感が特徴となっています。
「砂ずり」と「砂肝」は同じ?
「砂ずり」と「砂肝」は同じ部位を指しています。
「砂ずり」は主に関西地方で使われる呼び名で、関東では「砂肝」と呼ばれることが多いです。
関西の焼鳥屋では「砂ずり」と書かれていることが多く、関東の焼鳥屋では「砂肝」と表記されていることが多いため、地域によって呼び方が異なっているだけなのです。
砂ずり(砂嚢)は人間にはない
砂ずりは、食べ物をすり潰すために必要な部位ですが、「そもそもなぜ鳥類には砂ずりがあるのか?」を考えると、鳥類の消化の仕組みに関係しています。
◼︎ 鳥類には歯がない
人間は食べ物を歯で噛み砕いてから飲み込みますが、鳥類には歯がありません。
そのため、食べ物を丸呑みすることになります。
丸呑みした食べ物を消化するために必要なのが、「砂嚢(砂ずり)」の役割。
鳥類はエサを食べるときに、小石や砂を一緒に飲み込み、砂ずりにためておきます。
この小石や砂がすりこぎのような役割を果たし、食べ物を物理的に砕いて消化を助けているのです。
鳥に歯がない理由
鳥類に歯がない理由については、いくつかの仮説があります。
◼︎ 飛ぶために体を軽くする必要があった
→ 歯があると頭部が重くなり、飛行に不利になるため、歯が退化したと考えられています。
◼︎ 孵化(ふか)の期間を短くするため
→ 鳥類は恐竜から進化したとされており、恐竜の孵化には数ヶ月かかっていたと言われています。
鳥類は早く卵から孵るために、歯の形成にかかる時間を短縮した結果、歯が退化したとされています。
まとめ
◼︎「砂ずり」は鶏の砂嚢(さのう)と呼ばれる消化器官の一部
◼︎「砂肝」と「砂ずり」は同じ部位で、地域によって呼び名が異なる
◼︎ 鳥類には歯がないため、砂嚢で食べ物をすり潰して消化している
焼鳥の定番とも言える砂ずり。
今回の内容を知った上で食べれば、もっと楽しく美味しく食べられるかもしれません!
当店の砂ずりは、多くの方から好評いただいております。
砂ずりが好きな方、ぜひ一度当店でご賞味ください。